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概要

中国における水産物に対する消費者の嗜好に関するオンライン調査研究：現在の水産物消費パターンと傾向

Yaqin Hu、Chunhong Yuan、Kefeng Yu、Yinghong Qu、Shunsheng Chen、Xichang Wang、木村育男

中国国内の水産物の需要は、1970年の一人当たり4.5kgの消費から2009年の一人当たり31kgへと大幅に増加した。中国消費者の水産物に対する嗜好にはほとんど注目が集まっていない。本研究では、大学生を対象にしたオンライン調査で、水産物に関する家族および個人の消費嗜好を調査することにより、この問題に取り組もうとしている。このオンライン調査には、中国本土の沿岸および内陸都市にある10の大学に通う1038人の学生が参加した。結果によると、回答者の家族のうち49.9%が週に1回魚を購入している。魚市場（47.2%）とスーパーマーケット（21.8%）が、鮮度が良い（48.6%）ことと買い物が便利（45.8%）ことから、主な購入先となっている。回答者の半数以上（55.8%）が肉よりも魚を好んでいる。その中でも、回答者の60.4%が淡水魚を好み、鮮度と味に敏感である。調理法の選択に関しては、回答者は明らかに揚げ物や焼き物よりも蒸し煮や煮込みを好む傾向が見られた。回答者の約3分の2は生魚を食べた経験がなかった。しかし、回答者の多くはサーモンやマグロなどの生魚に興味を示した。この調査は、中国の水産物市場の現在および将来の消費動向を理解するために、中国人の水産物消費パターンに関する予備情報を提供し、水産物加工産業の参考資料として利用できる可能性がある。