ISSN: 2329-6917
タマル・タドモール1*、ガイ・メラメド2、ヒレル・アラピ2、シヴァン・ガジット2、タル・パタロン2、リオル・ロカチ3
はじめに:ベータ遮断薬は、高血圧、不整脈、うっ血性心不全の治療に最も多く使用されている薬剤の 1 つです。慢性リンパ性白血病 (CLL) は、西洋諸国で最も多くみられる白血病で、高血圧、不整脈、心臓病などの病歴を持つ高齢患者に多くみられます。
方法:本研究では、経過観察中の無症候性 CLL 患者 3,474 名の大規模コホートを対象に、β 遮断薬の使用が初回治療までの時間 (TTFT) に与える影響を遡及的に調査することを目的としました。データは、機関の倫理委員会の承認を得た後、Maccabi Healthcare Services (MHS) のメンバーの電子医療記録から取得しました。
結果:コホート全体の追跡期間の中央値は 1745 日 (57 か月) で、この待機観察期間中に 884 人の患者 (25.4%) が最低 6 か月間ベータ遮断薬を投与されました。ビソプロロールフマル酸塩とアテノロールが主要な治療薬として浮上し、ベータ遮断薬投与全体の 87.9% を占めています。ベータ遮断薬の使用は初回治療までの期間 (TTFT) の短縮と関連しており、ハザード比は 1.5985、p 値は 0.001 未満でした。ベータ遮断薬使用者では 10 年間治療なしの割合が 83.9% であるのに対し、ベータ遮断薬非使用者では 90.4% です。
結論:長期の回顧的研究を用いた臨床観察により、経過観察型の積極的監視下での CLL 患者へのベータ遮断薬の投与は、初回治療までの期間の短縮と有意に関連していることが実証されました。