ISSN: 2167-0870
Fang Liu、Fengyihuan Fu*、Yuqiang Nie
背景: LINC00634 は食道癌で高度に発現しており、その減少は食道癌細胞の生存を抑制し、アポトーシスを誘導する可能性があります。しかし、LINC00634 発現と大腸癌 (CRC) 患者の臨床病理学的特徴、生存結果、予後因子、腫瘍免疫細胞浸潤との関係を調査する研究は不足しています。
目的:大腸癌におけるLINC00634の役割を調査することを目的としています。
方法: TCGA (The Cancer Genome Atlas) 公開データベース、GTEx (Genotype-Tissue Expression) データベースおよび臨床サンプルからデータを入手しました。LINC00634 発現と CRC 患者の臨床病理学的特徴との関係を評価するために、Wilcoxon 順位和検定、Kruskal-Wallis 検定およびロジスティック回帰分析を採用しました。受信者動作特性 (ROC) 曲線は、曲線下面積 (AUC) スコアに基づいて CRC 患者と正常被験者を区別する LINC00634 の能力を評価するために作成されました。単変量および多変量解析を実施して、予後因子と生存結果の関係を評価しました。Kaplan-Meier 曲線および Cox 回帰分析を採用して、大腸癌患者の予後に対する LINC00634 発現の寄与を判定しました。免疫浸潤解析および遺伝子セット濃縮解析 (GSEA) を実施して、LINC00634 の有意に関与する機能を特定しました。最後に、Cox 回帰データに基づいて内部検証用のノモグラムが作成されました。
結果: LINC00634 の発現は CRC 患者で上方制御されており、N ステージ、残存腫瘍、病理学的ステージ、全生存 (OS) イベントと顕著に関連していました。ROC 曲線は、LINC00634 が強力な診断および予後能力を持つことを示しました (AUC = 0.74)。LINC00634 の高発現は、疾患特異的生存率 (DSS; P = 0.008) およびオーバーロール生存率 (OS; P < 0.01) の不良を予測する可能性があります。LINC00634 の発現は、CRC 患者の OS と独立して関連していました (P = 0.019)。GSEA および免疫浸潤分析により、LINC00634 発現は、遺伝子転写、エピジェネティック制御、および特定の種類の免疫浸潤細胞の機能に関与していることが実証されました。ノモグラムの c 指数は 0.772 (95%CI: 0.744-0.799) でした。
結論:私たちの研究は、LINC00634 が CRC 患者の潜在的な予後バイオマーカーとして機能する可能性があることを明らかにしました。