ISSN: 2155-9880
ラガブ・ア・マフフーズ、イスラム・ガラル、モアタス・エルサナン、モハメド・アラブ
目的:冠動脈疾患患者における血圧変動(BPV)と冠動脈リモデリングの関係を血管内超音波(IVUS)により調査することを目的とした。
材料と方法:経皮的冠動脈形成術が予定されていた安定冠動脈疾患(CAD)患者109名において、IVUSから得た冠動脈リモデリングを計算した。リモデリング指数は、病変部位の外弾性膜(EEM)面積と近位参照部位のEEM面積の比として定義した。患者は2つのグループに分けられ、グループIには陽性リモデリング(RI ≥ 1.05)の患者(n = 59)、グループIIには中等度リモデリング/陰性リモデリング(RI < 1.05)の患者(n = 50)が含まれた。24時間携帯血圧パラメータが得られた。本研究では、加重収縮期血圧標準偏差-昼と夜(W-SD dn)をBPV指数として計算した。
結果:加重 SD dnと朝の血圧上昇 (MBPS) は、グループ I 患者 (PR) の方がグループ II (IR/NR) よりも有意に高かった (p<0.001)。リモデリング指数は、TG/HDL-C および hs-CRP と有意に相関していた (それぞれ p<0.01 および <0.05)。TG/HDL-C は BPV 指数と有意に相関していた (p<0.003)。多変量解析では、加重 SD dnと MBPS が、当コホートにおける正のリモデリングを予測する独立した指標であることが示された。ROC 曲線解析では、加重 SD dnおよび MBPSのカットオフ値 ≥ 13 mmHg および ≥ 45 mmHg が、安定 CAD 患者における正のリモデリングを予測するための最適なカットオフ値であることが示された。
結論:安定したCAD患者において、血圧変動指数(W-SD dn)とMBPSは冠動脈疾患の危険因子とは無関係に、冠動脈リモデリング指数の陽性と関連していることが示唆される。