ISSN: 2167-7700
藤原知宏、河合朗、根津裕、藤田優、小坂信義、尾崎敏文、落谷貴宏
腫瘍生物学におけるマイクロRNA(miRNA)の重要性は、過去数年にわたって認識されてきました。最近では、健康な人と健康でない人の両方で循環miRNAの証拠が蓄積されており、臨床診断と治療を変革する可能性を加速させています。骨軟部肉腫の有用なバイオマーカーが不足しているため、早期段階で腫瘍を検出したり、化学療法に対する腫瘍の反応や生存の可能性を予測したりするために使用できる新しいバイオマーカーの発見は、肉腫の管理における最も重要な課題の1つです。さらに、現代の診断方法では分類できない症例もあるため、感度と特異度の高いバイオマーカーが診断分類に役立つ可能性があります。このレビューでは、肉腫における循環miRNAの新たな証拠を要約し、新しいバイオマーカーおよび治療薬としての可能性について説明します。