ISSN: 2329-9096
古川満、鎌田道宏
頸椎椎間孔狭窄症が垂れ指の原因であるとする報告は少ない。そこで本ミニレビューでは、英語と日本語で発表された論文の知見を要約する。頸椎椎間孔狭窄症は画像所見のみでは診断が難しく、確定診断には身体診察所見が必要となることが多い。手指のしびれ、肩甲骨間痛の程度、手指の姿勢から、頸椎椎間孔狭窄症による垂れ指を他の疾患と鑑別することができる。除圧手術は筋力の回復が不完全で改善が小さい場合が多いため、手術前に患者に十分な説明を行うことが重要となる。