ISSN: 2155-6148
モスタファ・モハメッド・エルハマムシー、ホダ・ハーフェズ・バヒ・エルディン、ヤヒア・マフムード・マフムード、モハメド・アハメド・ハメド、ラナ・アーメド・アブデル=ガファール
背景:心停止液は、大動脈遮断中に心臓を停止させ保護するために用いられる溶液である。臨床現場では、晶質液と血液による心停止液の両方が広く使用されている。カストディアル-HTK溶液は、ヒスチジン、トリプトファン、ケトグルタル酸を含む細胞内心停止液である。
目的:小児心臓手術におけるヒスチジン-トリプトファン-ケトグルタル酸 (HTK) 溶液、血液、セントトーマス心停止液の3種類の心停止液の心筋保護効果を比較した。
設定とデザイン:この研究デザインは、前向きランダム化比較二重盲検臨床試験であった。
患者と方法: 人工心肺を用いた非心筋性心疾患の選択的心臓手術を受けた3~10歳の男女の小児60名を、患者20名ずつ3つのグループにランダムに割り当てた。グループAはHTK心停止液を受けた。グループ B は血液心停止法を受けた。グループ C は聖トーマス心停止法を受けた。血行動態パラメータ、CPB の持続時間、大動脈遮断および全手術持続時間、人工呼吸器持続時間、ICU 滞在期間を測定した。心臓マーカータンパク質 (CK-MB) およびトロポニン (t) を測定するために静脈血サンプルを採取した。変力補助の使用も記録した。
使用した統計分析:一元配置分散分析およびカイ二乗検定を使用した。結果: 主な知見は、トロポニン (t) レベルは、24 時間後に記録されたものを除いて研究グループ間で統計的に有意な差がなく、最高レベルはグループ (B) で最低レベルはグループ (C) であったということである。CK-MB レベルも、12 時間後に記録されたものを除いて研究グループ間で統計的に有意な差はなく、最高レベルはグループ (C) で、最低レベルはグループ (B) であった。
結論:小児心臓手術における冷HTK心筋保護液の単回投与は、冷血および晶質液(セントトーマス)心筋保護液の複数回投与と同等に心筋を保護する効果がある。