ISSN: 2155-6148
エリック・S・シュウェンク、フランクリン・デクスター、リチャード・H・エプスタイン
はじめに:痛みの軽減は、膝関節形成術を受ける患者を治療する麻酔科医の主な目標です。これは従来、局所麻酔の使用によって達成されてきました。これらの技術は術後の痛みを軽減しますが、手術を待つ間に患者が経験する長期の痛みには本質的に影響しません。私たちの目的は、(1) 外科的関節置換術によって達成される痛みの軽減、および (2) 大腿神経ブロックとオピオイドで達成できる術後の痛みの軽減を定量化することです。システムベースの観点から、術直後の局所技術によって得られるのと同等の累積的な痛みの軽減 (つまり、痛み x 痛みの持続時間) を達成するには、手術前の待機時間をどれだけ短縮する必要があるかを判断したいと考えました。
材料と方法: Pub Med を使用したシステマティックレビューを実施し、(1) 人工関節置換術を待つ患者の術前疼痛スコアを報告する記事、(2) 大腿神経ブロックを受けた膝関節置換術患者に関する記事、(3) 人工関節置換術の待機リストに載っている期間を示す記事を入手しました。累積疼痛は、疼痛スコア対時間の反応曲線下面積によって評価しました。これは、単純かつ有効な方法です。これは、平均疼痛スコアに疼痛期間を掛けて計算されました。
結果:人工関節置換術後の膝の痛みの減少 (6.4/10 対 2.9/10) は、人工関節置換術における大腿神経ブロックによる痛みの減少 (4.7/10 対 2.0/10) と同様です。多くの国では、待機時間が 3 か月を超えています。待機時間が約 2 日短縮されると、曲線下面積の減少は大腿神経ブロックによるものと同等になります。
結論:膝関節形成術の待ち時間を短縮すると、患者が経験する全体的な痛みが軽減され、麻酔科医が痛みを軽減するために実行できるシステムベースのアプローチの 1 つになります。この目標を達成するための最善の方法を評価するには、さらなる研究が必要です。