ISSN: 2167-0870
佐藤雅也*、鈴木伸、立石良輔、西畠瑞基、木下、中塚拓真、小川淑子、中川諒、佐竹航太、矢富裕、小池一彦
背景と目的:非アルコール性脂肪肝炎 (NASH) に起因する末期肝疾患および肝細胞癌の発生率が急速に増加しています。初期治療として減量が推奨されていますが、この疾患に対する薬理学的治療は現在ありません。本研究の目的は、(1) NASH 患者の減量を目的としたスマートフォン アプリケーション ベースの介入を開発すること、および (2) このアプリケーションを日常の臨床診療で使用することの実現可能性を評価することです。
方法: NASH 患者用のモバイル アプリケーション (NASH アプリ) を開発しました。次に、臨床的に NASH と診断された 9 人の患者を前向きに登録し、通常の臨床検査および画像検査による追跡に加えて、NASH アプリを使用した 24 週間の介入を実施しました。患者による NASH アプリの使用と、体重およびバイオマーカーの変化は、24 週間の介入後に評価されました。
結果:患者の平均年齢は 37.67 歳で、7 人の患者 (77.78%) が男性でした。平均 BMI は 29.63 kg/m 2でした。7 人の患者が NASH アプリによるカウンセリングを完了しました。1 人の患者が追跡調査から脱落したため、8 人の患者について介入前後の値の比較が行われました。介入後の体重減少は 7 人の患者で観察され、この体重減少は統計的に有意でした (p=0.02)。ALT 値の正常化 (<30 U/L) は 2 人の患者で観察されました。
結論: NASH 患者に対する NASH アプリ介入は実行可能で許容可能です。NASH アプリの有効性を確認するには、コントロール アームとより大規模な集団を使用したさらなる研究が必要です。