ISSN: 2329-9096
前田陽子、原島広明、安本知子、池田温子、古溝聡、安保正博
多くの脳卒中患者は、手足の運動機能低下などの後遺症に悩まされています。最近、片麻痺上肢の機能障害に対するさまざまなリハビリテーション手法が開発され、報告されています。これらの手法の 1 つに、NESS H200 ハンドリハビリテーションシステムがあります。NESS は、手指の運動麻痺患者を対象とした機能的電気刺激装置です。本研究では、当施設で維持期にある上肢運動麻痺患者 47 名に NESS を使用しました (1 日 1 ~ 2 回、1 回あたり 20 分)。研究対象者全員が合計 11 回のセッションを受け、レジデントは毎日 NESS を使用し、外来患者は週 1 ~ 2 回使用しました。NESS 使用前後で、手関節背側の自動屈曲角度、FMA、MAS、ARAT を測定し、比較しました。NESS の使用により、上肢運動機能の一部が改善し、麻痺筋の廃用症候群が解消されたと推定されます。