ISSN: 2165-7548
Shih-Chiang Hung、Chia-Te Kung、Wen-hui Lee、Hsien-Hung Cheng、Chia-Wei Liou、Mei-Hua Liang、Wan-Lan Tang、Yi-Jane Liu、Hung-Yi Chuang
背景:急性虚血性脳卒中は時間に敏感な疾患である。これまでの研究では、発症から血栓溶解療法までの遅延が最も多くなるのは病院前段階であることが特定されている。EMS(救急医療システム)による病院到着前通報は、病院到着前遅延の一部を解消し、血栓溶解療法を施行する機会を増やすために推奨されている。EMSによる病院到着前通報は、台湾の高雄都市圏では新しい経験である。本研究は、EMS事前通報の効果を調査することを目的とした。
方法: 2013年4月から12月の間に病院で確定診断された脳卒中患者と救急医療技術者(EMT)によって病院到着前に通報された脳卒中疑い患者を対象とした。事前通報を受けた患者と受けなかった患者の間で、スチューデントのt検定、カイ二乗検定、フィッシャーの正確検定を用いてグループ比較を行った。ロジスティック回帰分析を行って、変数と脳CTの早期完了との関連性を調べた。
結果:研究期間中に研究病院は1082人の脳卒中患者を受け入れ、そのうち237人(21.9%)がEMSによって搬送された。46人の患者はEMTによる到着前病院通知で救急外来に搬送された。到着前病院通知を受けたグループは、到着前通知を受けなかったグループよりもドア・ツー・CTおよびドア・ツー・ドクターの時間が短かった。しかし、ドア・ツー・ドラッグの経過時間には差がなかった。到着前通知と出血性脳卒中の要因は、脳CTの10分以内の早期完了と関連しており、ORはそれぞれ6.3(95% CI、3.14-12.74)、1.9(95% CI、1.00-3.59)であった。
結論: EMSによる到着前病院通知はドア・ツー・CTおよびドア・ツー・ドクターの経過時間を短縮できるが、ドア・ツー・ドラッグの経過時間は短縮できない。患者の躊躇が、CT から薬剤提供までの長い時間差の原因となっている可能性があります。相乗効果でドアから薬剤提供までの時間を短縮するには、地域社会における脳卒中に対する認識を高めるための同時の取り組みが推奨されます。