歯学ジャーナル
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概要

職場における健康な被験者の眼の乾燥、めまい、自律神経機能障害に対するストレスや性格タイプの影響

菅原一真、原博崇、橋本誠、廣瀬義信、鈴鹿良、山下博史

目的：冠動脈疾患とストレスに関連する性格との関連については、多数の疫学研究が発表されている。しかし、眼科および耳鼻咽喉科領域におけるストレス関連の自律神経機能障害についての報告はほとんどない。我々は、自律神経機能障害と性格タイプの関係を調査した。
方法：研究グループは、性格タイプ、日常の不安、リラックス方法、およびその他の自律神経症状を評価する質問票に回答した銀行員336人で構成されていた。被験者は、各症状を経験する頻度に基づいて3つのグループに分けられ、各質問票項目の得点をグループ間で比較した。
結果：ドライアイを頻繁に訴える人は、ドライアイを訴えない人と比較して、タイプA性格に関連する得点が高かった（p = 0.0003）。前庭機能障害を頻繁に訴える人は、それらの症状を訴えない人と比較して、自己抵抗型性格に関連する得点が高かった（p = 0.004）。我々の結果は、逃避型性格と胃腸症状の頻度（p=0.007）との相関関係、およびストレスに関連する性格タイプと循環器症状の頻度（A型性格、p=0.009、自己抵抗型性格、p=0.003、逃避型性格、p=0.01）との相関関係も示した。耳鳴りの発生率は性格タイプとは関連がなかった。日常の不安やリラックス方法は、自律神経機能障害の発生率と強く相関していなかった。
結論：我々はストレスと自律神経機能障害の間に相関関係を確認した。これらの結果は、性格タイプが日常の不安やリラックス方法よりも被験者の自律神経機能障害の症状に強く影響することを示唆している。