ISSN: 2329-9096
山本 S、勝平 J、三浦 N
立脚後期に膝関節の過伸展を示す脳卒中患者の歩行を、短下肢装具の有無で計測し比較した。ヒールロッカーを補助するオイルダンパーを備えた短下肢装具を使用して患者が歩行した場合、荷重応答において圧力中心がかかとに維持され、底屈モーメントの開始が遅れた。立脚中期前半の脛骨の前傾が得られ、立脚中期後期の膝関節の過伸展が軽減された。装具は脛骨の傾斜を制御でき、短下肢装具の有無にかかわらず、脛骨の垂直角度は脳卒中患者の歩行を理解するための重要なパラメータであることが判明した。