ISSN: 2155-6148
中筋正人、野村正隆、吉岡美和子、宮田妙子、今中紀恵、田中益次
破裂性動脈瘤の開頭手術中にマンニトール誘発性高カリウム血症を発症した症例を 2 例経験した。高カリウム血症は、心電図上の T 波のピークにより初めて診断された。各患者の血清カリウム濃度はベースライン値より約 2 mEq/l 高く、マンニトール 45 g および 30 g の注入完了後 2 時間でそれぞれ 6.0 mEq/l および 5.7 mEq/l に達した。根本的なメカニズムは解明されていないが、注入前にカリウム濃度が 4 mEq/l を超える患者は、マンニトール注入完了後少なくとも 2 時間まで動脈血ガス分析を繰り返すことを推奨する。