ISSN: 2471-9315
クラウディア・モニカ・リバウド、ダニエラ・ソレダッド・リバ、フアン・イグナシオ・ゴリ、ホセ・イグナシオ・ザバラ、カタリナ・モリーナ
目的: 本研究の目的は、内生細菌 PAC BNM0522 の特性を明らかにし、トマト植物における白葉枯れ病 (壊死性真菌 Sclerotium rolfsii が原因) の発症におけるエチレンシグナル伝達経路におけるその役割を評価することです。方法: 本研究では、剪定堆肥から得られた分離株に対して、生化学検査、16S rRNA 遺伝子の配列決定、および ACCD 遺伝子 (acdS) の増幅を実施しました。また、この分離株に対して抗生物質産生および栄養素競合のスクリーニングを実施し、PCR によるエチレン生合成に関与する遺伝子の発現と GC によるエチレン含有量の分析によってエチレンシグナル伝達経路におけるその役割を評価しました。結果: 16S rRNA 遺伝子の部分配列の分析および生化学検査の結果、この細菌は Pseudomonas 属に分類され、複数の植物成長促進特性を持つ PGPR グループに属することが明らかになりました。この根圏細菌は、真菌病原体に直接拮抗することで宿主の成長を促進することができました。in vivo 実験では、PAC BNM0522 接種により S. rolfsii による病気を抑制できることが示されました。真菌に感染したトマト植物ではエチレン濃度が上昇し、根圏細菌の接種により低下しました。Sl-ACS2 アイソフォームの発現は病原体の存在により誘導され、PAC BNM0522 刺激を受けた植物では強く抑制されました。Sl-ACO1 メッセンジャーの蓄積は、デアミナーゼ産生 PAC BNM0522 接種植物でダウンレギュレーションされました。結論: ACCD 含有 PAC BNM0522 は、エチレン経路に関与する遺伝子の発現を調節することで、トマト植物を病原性ストレスから保護し、エチレン誘発性の損傷を軽減したことを示しています。 PAC BNM0522 は、土壌伝染性真菌を制御するための代替生態学的アプローチとして使用できます。