ISSN: 2155-9899
田中敏夫、岸本忠三
関節リウマチ(RA)は慢性炎症性疾患であり、持続的な関節炎、全身性炎症および免疫異常を特徴とする。IL-6はこれらの特徴の発現に主要な役割を果たすため、IL-6阻害はら治療の新たな治療戦略となることが期待できる。ヒト化抗ヒトIL-6受容体モノクローナル抗体トシ十分リズマブの第III相臨床試験では、中等度から重度の活動性RA患者に対して、単独療法または疾患修飾性抗リウマチ薬との併用療法のいずれにおいても、その優れた臨床効果が実証されている。推奨されているが、直接比較試験を含む継続臨床試験や、トシリズマブが臨床効果を発揮するメカニズムの取り組みにより、第1選択生物学的製剤としてトシリズマブで治療すべきRA患者が確実に特定されるあろう。