ISSN: 2157-7013
Lisa Daum, Sabine Maurer, Martin Vaegler and Karl-Dietrich Sievert
組織工学によりマトリックス安定化された自己尿路上皮は、尿道再建の新しい選択肢であり、特に他の自己移植が利用できない患者にとって有用である。尿路上皮組織のin vitroエンジニアリングには、細胞ベースのインプラントの安定性を高める細胞キャリアとして生体材料が必要である。本研究の目的は、高度に標準化され、工業的に製造された新しいウシI型コラーゲンベースの細胞キャリア(CCC)がヒト尿路上皮細胞(HUC)のキャリアマトリックスとして適しているかどうかを調査することであった。in vivo生体適合性試験として、これらのインプラントの挙動と分解をヌードラットモデルで証明することであった。組織生検から増殖したHUCは、免疫細胞化学により表現型分析され、CCCに播種された。in vivo適用のために、CCCはPKH26標識HUCと共に高密度に播種され、構造体はヌードラットの腹直筋に移植された。尿路上皮マトリックスインプラントの統合、細胞生存および分解を、1、2、4週間後に研究した。多層尿路上皮マトリックス構造の免疫組織学的特徴付けを、AE1/AE3およびp63(上皮表現型)、CK20(分化)、E-カドヘリンおよびZO-1(接合形成)について実施した。免疫細胞化学染色では、単離細胞の尿路上皮特性と、線維芽細胞および筋細胞の欠如が示された。12匹のヌードラットでは、尿路上皮マトリックスインプラントは宿主組織にうまく統合され、炎症は観察されなかった。免疫蛍光分析では、上皮表現型、接着およびタイトジャンクション形成、重層HUC培養の均質な多層形成、ならびにin vitroでの尿路上皮表現型および分化が確認され、さらにCCCマトリックスはヌードラットモデルで調査された有望な生体適合性を明らかにした。したがって、この研究は、CCC が尿路上皮細胞のマトリックスとして優れた適合性を持つことを実証し、臨床応用に関しては大型動物モデルでの使用を推奨しています。