ISSN: 2161-0932
今泉洋子
我々の目的は、一卵性双生児(MZ)と二卵性双生児(DZ)の乳児死亡率(IMR)と、これらのIMRに関連するリスク因子を明らかにすることである。研究デザイン:1995年から2008年までの日本の人口動態統計を用いて、接合子双生児のIMRを推定した。結果:1995年のIMRは、1000回の出産あたりMZ双生児で21.7、DZ双生児で15.6であったが、2008年にはそれぞれ9.8と5.8に大幅に減少した。研究期間中、IMRは、母体年齢(MA)が35~39歳のときMZ双生児(14.4)と30~34歳のときDZ双生児(8.2)で最も低かった。最も高いIMRは、MAが20歳未満のときのMZ双生児(23.6)とDZ双生児(24.9)であった。妊娠期間が20~24年と35~39年の場合、MZ双胎のIMRはDZ双胎より有意に高かった。また、妊娠期間(GA)がMZ双胎では37週(3.0)、DZ双胎では39週(1.9)のときにIMRは最も低かった。GAが29週未満と33~34週の場合、MZ双胎のIMRはDZ双胎より有意に高かった。結論:IMRはMZ双胎の方がDZ双胎より有意に高かったが、これらの率は毎年有意に減少した。MZ双胎とDZ双胎の両方において、死亡リスク因子はMAが20年未満とGAが最大35週であった。