抗ウイルス薬および抗レトロウイルス薬ジャーナル
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概要

成人におけるインフルエンザ関連血球貪食症候群：症例報告とレビュー

エルナンド・トルヒーリョ、アントニオ・ラルーエサ、マルタ・コラル＝ブランコ、ドロレス・フォルゲイラ、カルロス・ゴンサレス＝ゴメス、カルロス・ルンブレラス

血球貪食症候群（HPS）は、細胞傷害性T細胞およびNK細胞の重篤な機能不全を特徴とするまれではあるが、報告が増えている疾患であり、転帰不良を伴うことが多い。HPSは、多種多様な感染症を含む複数のプロセスに関連している。ウイルス感染がHPSの誘因であると説明されているにもかかわらず、成人におけるインフルエンザ関連血球貪食症候群はほとんど報告されていない。ここでは、インフルエンザA H1N1感染によってHPSを発症した本態性血小板血症の85歳男性の症例を提示し、より良好な転帰を得るための迅速な診断と早期治療の重要性に特に重点を置いた文献レビューを行う。インフルエンザウイルス感染に伴う血球貪食症候群は、死亡率の高いまれな疾患であり、進行性の疾患経過をたどる患者では疑うべきである。早期診断と抗ウイルス治療の開始、場合によっては免疫調節療法が予後に極めて重要である。