ISSN: 1948-5964
高橋賢三、神田秀幸
1999年から2003年の麻疹流行期に、ある研究グループがワクチン接種率を推定する方法を考案した。累積ワクチン接種率(CVC)の目的は、ある年齢層におけるワクチン接種対象者のワクチン接種完了年齢を推定することであった。ある年齢層からランダムに選ばれた子供たちから、生年月日やワクチン接種日などのワクチン接種記録を取得し、ワクチン接種対象の年齢を計算できた。この情報を取得することで、年齢別のワクチン接種傾向を導き出すことができる。文献によると、CVCは現在より広く適用されており、新しく導入されたワクチンの実施時に、ワクチン接種スケジュールの変更やスケジュールの相互作用によるワクチン接種の遅れを監視するために使用されている。CVCはランダムサンプリングを必要とするためかなりコストがかかるが、集団免疫を推定するための有用な方法であると結論付けている。