ISSN: 2329-9509
志村幸雄、岩瀬義之、澤麻美子、田村真、菅原優、黒沢尚、金子一雄
78 歳の男性が転倒により右膝を脱臼した。神経梅毒による脊髄癆の既往歴があったため痛みが軽減し、入院が 1 週間遅れた。損傷は膝関節後外旋脱臼であった。非観血的整復は不可能であったため、観血的整復を行った。膝関節脱臼のほとんどは整復が容易である。しかし、このタイプの脱臼では、関節包と内側側副靭帯が内側大腿骨顆によって断裂しているため、非観血的整復を行うことは困難である。膝の脱臼のタイプによっては整復が難しいものがあることを認識しておくことが重要である。