ISSN: 2329-9096
徳永誠、橋本洋一郎、渡辺進、中西良二、山永宏明、米光幸一郎、米光宏之
脳卒中患者の機能的自立度(FIM)改善度を調査する研究では、重回帰分析がよく用いられているが、決定係数R2は0.46~0.73程度であり、予測精度は必ずしも高くない。予測精度を上げるために、適切な説明変数を用いる、天井効果を補正したFIM有効性を目的変数とする、複数の予測式を作成する、説明変数の数値変数をダミー変数にする、1ヶ月間のFIM改善量を説明変数に加えるなどの方法が用いられている。それでも、FIM利得が極端に大きい患者や小さい患者を予測することは困難であり、精度の高い予測を行うためにはこれらの方法を組み合わせたり、新たな方法を開発したりすることが望ましい。