ISSN: 2167-0870
金子 真理子
目的:本研究は、がん患者のストレス管理に支持的面接と認知行動療法(CBT)を使用することによる効果を検討し、がん患者の心理的問題を理解することを目的とした。さらに、精神腫瘍学分野の看護師の役割と直面している問題についても検討することを目的とした。
方法:本研究は、2010年8月から2011年9月にかけて、東京の大学病院で実施された。現在治療中のがん患者(n = 20)が約60分間面接された。面接は精神科精神保健看護の認定看護師(CNS)によって行われ、支持的心理学的技法とCBT認知行動療法を用いて、個々の患者の心理的問題とストレスが調べられた。各患者は、2か月間に3回個別に面接された。面接前後の不安、抑うつ、自己効力感、および現在の生活の質(QOL)の変化を測定した。
結果:合計15人の患者が評価され、5人の患者は臨床的悪化のため除外された。支持的面接中に最もよく報告された問題は、治療とがんの再発に対する不安であり、8人の患者(66.7%)で報告されました。さらに、新しい医療に関連する問題の解決に対する懸念が頻繁に報告されました。
結論:この研究は、支持的面接と、精神科精神保健看護のCNS認定看護師が実施したCBT認知行動療法を使用した面接が、特にがん患者の不安、抑うつ、および生活の質(QOL)の改善に効果的であることを示唆しています。精神腫瘍学の領域では、がん特有の心理的ニーズを理解し、看護実践に取り入れることで、全体的な心理的ケアを改善し、看護師のスキル構築を支援する必要があります。