ISSN: 2684-1630
Khadilkar PV、Umare VD、Rajadhyaksha A、Chougule DA、Vaidya SP、Deshpande SD、Nadkarni AH、Pradhan VD
はじめに:全身性エリテマトーデス(SLE)は、再発と寛解を繰り返す典型的な自己免疫疾患です。疾患の発症には、サイトカインの相互作用とタンパク質カスケードの広範なネットワークを伴う、細胞シグナル伝達障害およびT細胞機能不全を特徴とする広範な炎症反応が関与しています。本研究の目的は、PTX-3と炎症誘発性サイトカイン(TNF-αおよびIL-1β)の相関関係と、SLEの疾患発症におけるそれらの役割を理解することです。
材料と方法: ACR 1997基準に従って分類された63人のSLE患者が対象となり、そのうち36人が腎障害(LN)を患っていました。自己抗体はIFAおよびANA BLOT法で検出されました。血清補体レベルおよび hsCRP(ネフェロメーターによる)、ペントラキシン-3 および C1q-CIC(ELISA による)、TNF-α および IL-1β レベル(マルチプレックス免疫測定法による)を評価しました。
結果: ANA は患者の 90.5% に存在し、抗 dsDNA 抗体は患者の 87.3% に存在しました。C3 (<90 mg/dl) および C4 (<15 mg/dl) レベルの低下は患者の 58.7% で確認されました。hsCRP は患者の 49.2% で上昇しました (>5 mg/L)。C1q-CIC レベルは患者の 50.8% で高値でした (>50 μg/ml)。血清 PTX-3 レベルおよび TNF-α レベルは、SLE 患者で健常対照よりも有意に高かったです (それぞれ p<0.0001 および p<0.0001)。 PTX-3 および IL-1β レベルは、LN 患者では非 LN 患者と比較して有意に高いことが観察されました (それぞれ p=0.0107、p=0.0022)。PTX-3 は SLE 患者において C1q-CIC と正の相関があり、hsCRP および IL-1β レベルと負の相関があります。
結論:この研究は、血清 PTX-3 は即時の炎症反応を誘発しないものの、C1q-CIC レベルとの正の相関は、古典的補体経路の活性化におけるその可能性のある役割を示唆しています。この点に関するさらなる研究は、SLE の病因における PTX-3 の役割を理解するために必要です。