ISSN: 2161-0932
前田一男
目的:子宮頸癌の広汎子宮全摘出術の有害な影響を防ぐこと。
方法と結果:手術手技は、日本で改良され著者らが行った改良ウェルトハイム広汎子宮全摘出術である。手術の副作用は、1) 術後の創傷分泌物の骨盤内感染により生じた尿管瘻による持続性膣尿失禁であったが、骨盤内分泌物の無菌吸引ドレナージにより尿管壁損傷、尿瘻、失禁を予防し、尿管瘻を予防した。2) 骨盤リンパ節切除後に開放したままになっていた鼠径リンパ管を結紮することにより骨盤リンパ嚢胞を予防した。骨盤内炎症性嚢胞は、リンパ節切除時のリンパ管結紮後に消失した。 3) 膀胱麻痺による排尿困難は、主靭帯内の骨盤神経を温存することで軽減されましたが、靭帯への癌浸潤がない場合には制限がありました。
結論:広汎子宮全摘出術による副作用は、その発生過程を明らかにし、適切なケアを適用することで予防できた。