ISSN: 2155-9880
ダニア・モティ、ナンシー・C?t?、フィリップ・ピバロ、ドミニク・フルニエ、アンドレ・ピン、オードリー・オーデ、ジャン・ピエール・デプレ、パトリック・マチュー
背景:フェチュインAは、異所性および血管石灰化を阻害する循環カルシウム調節糖タンパク質です。大動脈弁狭窄症(AS)は、大動脈弁(AV)の活性石灰化を伴う疾患プロセスです。その有病率は加齢とともに著しく増加します。私たちは、フェチュインAの血清レベルとAV石灰化、および年齢の関数としてのASの疾患進行率との関係を調べました。
方法: ASの手術を受けた226人の患者を、年齢の中央値に従って、若年群(<70歳)と高齢群(=70歳)の2つのグループに分けました。血清フェチュインAレベルとAVのカルシウム含有量は、それぞれELISA法と0-クレゾールフタレインコンプレクソン法で測定しました。 AS の年間進行率は、術前に 6 か月以上離れた経胸壁ドップラー心エコー検査を少なくとも 2 回受けていた患者群 (n=113) について計算されました。
結果:若年患者群では、フェチュイン A レベルと AV カルシウム含有量または AS 進行率との間に相関は認められませんでした。一方、高齢者群では、術前の最大弁圧較差の進行率は、血清フェチュイン A レベルが 0.36 g/L (中央値) 未満の患者では、より高いレベルのフェチュイン A を持つ患者と比較して 2 倍速かったです (9±1 mmHg/年 vs. 5±1 mmHg/年、p=0.02)。さらに、手術時に摘出された AV のカルシウム含有量と血清フェチュイン A レベルとの間には負の相関が認められました (r=-0.22、p=0.05)。年齢、男性、トリグリセリド、AV の形態 (二尖弁 vs. 三尖弁) を調整した後も、フェチュイン A は AV 石灰化 (r 2 0.09、β=-67.5、p== 0.04) および AS 進行率 (r 2 =0.30、β=-10.4、p=0.02) と有意かつ逆相関関係にあることが示されました。
結論:高齢患者では、フェチュイン A レベルの低下が弁石灰化の促進および狭窄進行率の上昇と関連しています。これらの結果は、AS 進行の決定要因とメカニズムが若年患者では異なる可能性があることも裏付けています。