ISSN: 2155-9899
井澤崇史、新垣理恵子、石丸直純
デスレセプターである Fas は、十分に特徴付けられており、免疫細胞のアポトーシスにおける重要な因子です。また、Fas は、T 細胞の Fas 媒介アポトーシスに欠陥がある自己免疫傾向のある MRL/lpr マウス系統で実証されているように、免疫寛容の維持においても重要な役割を果たします。しかし、自己免疫疾患における Fas 非依存性アポトーシスの役割は、まだ特徴付けられていません。樹状細胞 (DC) では、RANK への核因子 κB リガンドの受容体活性化因子 (RANKL) の結合により、成熟した DC の生存が永続化します。しかし、DC の機能または活性化中の RANK/RANKL 経路と Fas 媒介シグナル伝達との間のクロストークは、十分に研究されていません。この短い通信レビューでは、MRL/lpr マウスの自己免疫応答における活性化 DC と T 細胞の相互作用に関わるメカニズムと、末梢寛容を維持し、MRL/lpr マウスの自己免疫を制御する T 細胞内の新しい Fas 非依存性アポトーシス経路について説明します。