ISSN: 2157-7013
グレゴリー・SK・ラウ、ジミー・Y・W・チャン、ウィリアム・アイ・ウェイ
はじめに: 放射線誘発肉腫 (RIS) は、放射線治療のよく知られた合併症です。これは悪性腫瘍であり、根治的治療にもかかわらず予後が悪いことがよくあります。私たちは、頭頸部領域の RIS 患者の治療における手術の役割を調査することを目指しています。
方法: 1999 年から 2010 年の間に香港の Queen Mary Hospital で放射線誘発肉腫の治療を受けた患者の記録を遡及的にレビューしました。収集されたデータには、患者の年齢、性別、RIS 発現までの潜伏期間、RIS の部位、症状、受けた治療、病理および生存が含まれます。
結果: 19 人の患者が対象となりました (男性 11 人、女性 8 人)。18 人が原発性鼻咽頭癌の治療のために放射線治療を受けました。1 人が耳下腺癌の治療のために放射線治療を受けました。肉腫発現までの中間潜伏期間は 11.1 年 (範囲 5.3-25.1) でした。 RIS が最も多く発症した部位は頸部 (n=8) で、続いて中咽頭/口腔 (n=4)、鼻咽頭 (n=3)、鼻腔 (n=2)、上顎 (n=1)、下顎 (n=1) でした。最も多くみられた組織学的所見は未分化肉腫 (n=6) でした。9 人の患者が治癒目的で RIS の外科的切除を受け、3 人と 6 人の患者がそれぞれ R0 切除と R1 切除を達成しました。術後 11 例で化学療法が使用されました。7 例で放射線療法が使用され、そのうち 3 例が密封小線源治療、4 例が外部照射でした。RIS の診断からの全生存期間中央値は 1.74 年 (95% CI 0.60-2.87) でしたが、手術を受けた患者のみを計算すると 2.47 年 (95% CI 0.97-3.97) に改善しました。結論: 既存の文献によると、放射線誘発性肉腫の患者の予後は不良です。治療は主に治癒を目的とした切除を目的とした手術です。治癒切除が不可能な場合でも、手術は出血、真菌症、痛みなどの患者の症状を緩和する役割を果たす可能性があります。