ISSN: 2167-0870
増井俊彦、伊藤哲英、河本泉、小島信介、奥坂拓次、市川泰志、衣笠祐介、國土徳宏、工藤篤史、櫻井明宏、杉原健一、伊達博、春馬健、肱岡進、平田耕一、山野裕夫、坂峰元弘、菊池崇史、福島正則、今村雅之、上本真司
はじめに:神経内分泌腫瘍(NEN)の診断と治療は、近年世界的に進歩している。日本におけるNEN治療の現状についてはほとんどデータが提示されていないため、日本神経内分泌腫瘍学会(JNETS)は、日本NENレジストリ研究を立ち上げ、膵臓、消化管、肺、気管支、胸腺を原発部位とする日本人NEN患者のレジストリを構築し、日本におけるNEN治療の現状を明らかにした。
方法と分析:日本 NEN レジストリ研究は、病理学的に診断された NEN 患者の実際の臨床診療と対応する結果を明らかにするために JNETS によって設計された大規模な多施設前向きコホート研究です。登録時に、人口統計学的特性、ベースライン値、生存イベント情報が Web サイトの電子症例報告書で報告されます。主要評価項目は診断日からの全生存期間であり、副次評価項目は各治療の初日からの無増悪生存期間です。
倫理と普及:この研究は、ヘルシンキ宣言および臨床研究の倫理ガイドラインに従って実施されています。
本コホート研究のプロトコールは2014年12月に作成され、京都大学医学部附属病院の倫理審査委員会で承認されました(バージョン1.0 承認番号 E2383、2015年1月5日)。その後、治療情報とフォローアップの臨床結果の収集のために2018年12月に改訂され、京都大学医学部附属病院の倫理審査委員会で承認され(承認番号 R1857-1、2019年4月19日)、すべての参加施設の個別の倫理委員会で本研究が承認されました(試験登録:UMIN-CTR:UMIN000016380)。本研究の結果は査読付きの国際論文に投稿される予定です。
試験登録: UMIN-CTR: UMIN000016380
この研究の長所と限界:
• この登録は、これまで明らかにされていなかった日本のNEN患者の状態に関するリアルタイムの情報を提供することを目的として提案されています。
• 私たちは、これらの患者に対する治療とそれに応じた結果に関する情報を前向きに収集するつもりです。
• この研究では定量的、記述的、比較的な分析が可能であり、日本におけるNENのリスク要因、治療、および結果の関連性を評価します。