ISSN: 2155-9570
マヌエル・A・シュミット、スルタン・ハイダー、アンジェリカ・メネッケ、リチャード・ジョンソン、ヨアヒム・ホルネッガー、ゲオルグ・マイケルソン、アルント・ドーフラー1、トビアス・エンゲルホルン
背景と目的:拡散テンソル画像は、緑内障患者の視覚経路の微細構造変化に関する情報を提供することができます。トラクトベース空間統計 (TBSS) は、分数異方性 (FA) の分析用に確立されており、緑内障患者の DTI データの分析に効果的に使用されています。ただし、平均拡散率 (MD)、放射状拡散率 (RD)、軸方向拡散率 (AD)、異方性モード (MO) などの特定の DTI 指標は、TBSS を使用して分析することもできます。そのため、緑内障患者の非 FA データの分析と、これらの非 FA DTI 指標によって特徴付けられる原発性開放隅角緑内障患者の微細構造変化の識別に TBSS が有用かどうかをテストしました。
材料と方法:本研究は、46 人の原発性開放隅角緑内障 (POAG) 患者と 23 人の健康な年齢をマッチさせた対照群で構成されました。 TBSS は、FA だけでなく MO、MD、RD、AD の分析にも使用されました。結果: FA 以外の拡散指標の自動分析では、主な目的である FA の分析に加えて、TBSS を使用したワークフローを確立できました。結果では、視放線と視覚連合神経路で FA の減少と RD および MD の増加が重なり合うボクセルのクラスターが明らかになりました。
結論: TBSS は、緑内障患者の FA の分析だけでなく、FA 以外の拡散指標の分析にも役立つツールです。POAG 患者では、視放線だけでなく視覚連合神経路でも FA の減少と MD および RD の増加が重なり合うことが確認されており、POAG における重大な神経変性を示唆しています。