ISSN: 2090-4541
田中 宏
平板底反射板を備えた傾斜芯式太陽熱蒸留器について、緯度 30 度で蒸留器と反射板の間に隙間がある場合の理論的解析を行った。反射板に対する芯の鏡面対称面を導入し、反射板から反射され芯に吸収される太陽放射の量を計算した。蒸留器内の熱および質量移動も解析し、蒸留器内の温度と蒸留器の留出物生産速度を決定した。蒸留器と反射板の傾斜は、月ごとおよび隙間の長さに合わせて適切に調整し、留出物の生産性を向上させる必要がある。年間を通じて蒸留器と反射板の最適な傾斜を決定した。反射板が留出物の生産性に与える影響は、隙間の長さが長くなるにつれて減少する。しかし、隙間の長さが蒸留器と反射板の長さと同じであっても、反射板によって留出物の生産性を向上させることができる。ギャップ長が 0、0.5、1 m の場合、反射鏡によって年間を通じて各月の 1 日の留出量の合計が約 28、19、14% 増加すると予測されました。